我が家の鳩のチーヤンは最近声変りをすると同時に、
無断外泊が増えてきた。
そして家に居る時に私が遊んでやろうと手を出しても、
以前のように嘴で軽く噛む動作をせずに、
嫌がって後ずさりなんかしている。
これは明らかに以前と何か違う。
いよいよ旅立ちが近いのかなと、私は感じているのだ。
ただし私には一つ懸念が有る。
それはチーヤンが我が家にいるうちは、はっきり思い出せても、
やがてどこかに飛んで行ってしまった後は、鳩の飼育がどんなものだったのか、
はたして思いだせるだろうかということである。
そうでなくても歳の為か、私の記憶は年々に衰えている。
ネットを調べても、キジバトの飼育方法などを詳しく書いたものは皆無である。
そこでチーヤンが飛び去って、同時に私の記憶も飛び去る前に、
何とか今までのキジバトの飼育に関する記憶を掘り起こし、
ここに書き留めて置かなければならない。
世の中は広い、どこかで木の上からぽたりと落ちたキジ鳩の雛を、
誰かが偶然拾うかも知れない、そして途方に暮れるだろう。
キジバトとは何かをその人に教えてやらなければならない、
それが先駆者としての私の責務なのだ。
これから書こうとすることは今まで私のブログに書いたことと、
二重にダブるかも知れないが、なにとぞご勘弁ご容赦を願いたいのである。
さて私はどうも鳥と言うのが苦手であった。
あの鳥小屋の匂いが嫌いなのだ、特に鶏小屋の。
鳩も時として集団で飼育されて鶏小屋と同じ匂いがした。
そしてその嫌悪の感情は、以前書いた『鳩戦争』で大きく増幅されていった。
一言で言うと、ハトと言うものはなんと無神経で頭が悪く、
可愛げの無い動物で有るかと思っていたのである。
続く...
付記:
最近ドイツの研究によると、幼い時に牛や馬と言ったいわゆる家畜を飼う
環境に居ると、大きくなって花粉症やアトピーにならないという。
家畜のフンなどに含まれる、雑多で弱い病原菌に幼いころにさらされると、
花粉症やアトピーに対する抗体が出来ると言うのである。
今に赤ん坊が居る部屋でハトなんかが平気で飛び回るなんてことが
起きるかもしれない。
清潔で快適な環境が、もしかしたら子育ての最悪の環境なのかも知れないのだ。
皮肉なことに。