ユンボ2

igoten

2009年08月20日 10:55



さてキッチンの方から何やらカタカタ音がする、
そのうちに何か炒める音と良い匂いがしてきた。
やがてユンボはお盆の上に何やら夕食らしい物を
載せて運んできた。

「お待たせしました、夕食です。」ユンボは言った。
見ると、チャーハンとスープと野菜炒めが載っていた。
「これは何のチャーハンですか?」と私は尋ねた。
と言うのも、私の家の冷蔵庫にはろくな食材が入って
いないはずである。
とてもチャーハンなぞ作れるはずが無かった。

「納豆チャーハンです。」ユンボは言った。
「どうぞ召し上がって下さい。」彼女は続けた。
私はそのチャーハンを一口、口に入れた。
「ウーム、旨い!」私た思わず叫んだ。
実際チャーハンは実に美味で有った。
「良く殆どろくな材料も無いのに、これほどの
料理ができたね。」私は感嘆していった。

「私の家事手伝いプログラムは、基本的に
サブルーチンとして一般最適化アルゴリズム
『PSV1 バージョン2』が組み込まれています。
このアルゴリズムは、3次元座標ある2つの点
X、Yを最短で結ぶルートを計算し、その2つの点を
結ぶことで、最大の効果を導き出します。

この夕食の場合、冷蔵庫の中に、食べ掛けの
納豆と賞味期限切れのソーセージがあり、それと電気釜の
中の固くなったご飯が有りました。
これをベルジェット空間の仮想点に置き、その最短距離を
求めた結果チャーハンがもっとも効果的な料理であるとの
結論を得ました。」

「なるほど。」私は言った。
なんだか私は頭がチカチカしてきたが、要するに旨ければ
良いのである。
スープや野菜炒めを食べてみたが、どれも驚くほど
美味しくて、あの食材からこれほど美味な料理を
作るとはこのロボット侮れないなとひそかに思った。

「それで明日はどうするのだ。」私は尋ねてから
しまったと思った。

「明日は買い物に行ってまいります。私には家計簿
自動作成プログラムが標準で装備されています。
このプログラムは全国12、562市町村の食品
雑貨データーベースをもとに、現在その店で売られている
商品の価格を分析し、最も格安な材料を仕入れると共に、
そのデーターを料理作成プログラムのアドインプログラム
にロードして、最適な......」
「わ、わかった。」私は言った。

私の言葉に遮られて、ユンボは今までの遠くを
見る目つきから、私の顔を見て、言った。
「ところで相談ですが、明日の買い物に行く資金を
3,000円程いただきたいと思います。」
そう言って彼女は長い舌をベロント出した。
その舌の上にお金を乗せろと言うのである。

私は焦った、実は今日は給料の前日で、私の財布には
450円位しか無いのである。
「やや、あ、明日は同僚と会社が終わった後、食事に
行くことになっているので、夕食はいらないのだ。
従ってお金は明日渡すから。」
私がそういうとユンボは、
「わかりました。」と言った。

続くかも。

追伸:
あぁあぁ!
一話で止めようとしたけど、間違ってUPしてしまった。(^^;
しかも同じ日に。
ぼけですな、ぼけ。
それにしてもアヂー。

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