ユンボ4
やがてOSのバージョンアップが始まった。
ユンボの方から何やらフーフー、ハーハー言う
声が聞こえてくる。
何事かと思って前に回ってみると、ユンボの目が
ぐるぐると回っている、しかも時々瞳がピカリとひかる。
OSバージョンアップ中は警告の為にこうなるのか、
しばらく見ていたが、私も目が回りそうになったので
元の場所に戻って座って待つことにした。
「 Program successfully installed.」ユンボが言った。
(プログラムのインストールに成功しました)
「Reset System now.」
(これよりシステムの再起動を行います。)
そう言うとユンボはいきなり畳の上に仰向けに寝転んだ。
そしてしばらく死んだように動かなかったが、
やがて少しずつユンボの足の指が動いていることがわかった。
やがてその動きは波のように上部に移っていき、次に足首が、
そして膝が動く。
どうもよくわからないがOSのバージョンアップ時は、
身体を動かす全ての動作の確認を行っているようである。
最後にかすかに耳が動いたような気がしたが、その時
ユンボはいきなり立ち上がって、
「All jobs are done.」と言った。
(全ての仕事は終わった。)
そして「Let's go ahead.」と言い。
(次に行ってみよう)
さらに「Are you ready?」と言った。
(準備はいいですか?)
全て英語ではないか、私はあせった、いくら私が
英語が苦手でも、Are you ready?位はわかるが、
全て英語でしゃべられるのはまずい。
「ジャ、ジャパニーズ プリーズ」
(日本語でお願い)
と言った、私が知っている数少ない英語のフレーズである。
ユンボは少し驚いたような顔で私の方を見ていたが、やがて
「Shit! Son of a bich.」と叫んだ。
(くそったれ)
そして
「...fogot install a japanese pack...」
(日本語パックをインストールするのを忘れた)
などと訳のわからないことをぶつぶつ言っていたが、
やがて自分の胸のあたりを右手の人差指で押した。
すると、首の付け根の10cm位下の所が、5cm角程
割れて、テンキーが現れた。
ユンボはそのキーを押す。
しばらくして呼び出し音がして、次の声が聞こえてきた。
「Hello this is software development division for U-3R in India」
(もしもし、こちらはU-3Rのインドのソフト開発部です)
と言った、どうもこのロボットの本体は日本製であるが
ソフトウェアーはインドのソフトウェアーの会社に
下請けに出しているようである。
「Hello this is Unbo,I have a ploblem in installing OS.
Local language is'nt automatically installed.」ユンボが言う。
(もしもしこちらはユンボですが、OSのインストールで問題が
起きました、日本語が自動的にインストール出来ません。)
ユンボが言う。
「Seliar no please.」インド人が言う。
(シリアルNoを言ってください)
「Well,4.」ユンボが言う。
(えーと、4番です)
「Which language please.」インド人が言う。
(言語は何ですか?)
「Japanese.」ユンボが言う。
(日本語です)
「Oh! No,it's a bug. Download a fix-proguram from
our web site please.」インド人が言った。
(まいったな、バグがあるよ、我々のWebサイトから、
修繕プログラムをダウンロードしてください)
やがてユンボは再びパソコンに向かうとキーボードを叩き
はじめた。
そしてしばらくして
「日本語パックを無事にインストールしました。」
「続いてロケールを日本に設定しました。」
と日本語で言った。
そして「お待たせしました、これから肩をお揉みします。」
と言って私の背後に回ったのである。
続くかも。。
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