長年ブログを書いているが、こんな上手い題名を思いついた
のは初めてである。
勿論この題名は、佐木隆三の小説で、5人を殺害した西口彰事件を
題材にした作品『
復讐するは我にあり』をもじったものである。
この小説は今村昌平によって映画化されたのであるが、この映画は
本当に殺人が有ったアパートの隣の部屋で撮影されたと言う
ものすごいもので、怖い映画の好きな人は是来ご覧あれ。
さてこの記事は、映画とは何の関係も無い。
以前我が社で使っている、「自動給茶器」なるものが壊れた。
「自動給茶器」と言うのは高さ60cm位の機械で、湯呑を
置いてボタンを押すとお茶が出て来る機械である。
しかもある程度お茶を入れると、自動でお茶の葉を交換すると言う、
優れモノで家庭では使わないが、会社ではとても便利な機械なのだ。
何しろこの機械のおかげで、「なんで女性だけがお茶を
入れなきゃいけないの」と言う甚だ妥当で男にとって、困った抗議が
無くなったのである。
さてこの機械、水道の水を自動で給水してお湯を沸かし、
お茶の葉の入った茶こしにシャワーのようにお湯を
そそいで、お茶を入れる。
そして使用したお湯の量をカウントして自動でお茶の葉を
新しいものと変えるのである。
まあ便利な機械であるが、何しろ我が社の物は既に20年近く
使用していて古い。
壊れました、と言われて良く見ると、お湯を通すプラスチックのパイプの
根元の方が老化の為にひび割れてお湯がジャージャーと
噴き出している。
「もうこれは駄目ですね」と担当の社員は言う。
「こんな古い機械は保守部品も無いでしょうし」と。
駄目と言われると、「やってみようじゃないか」と思うのが
私の悪い癖なのだ。
修理するのに、部品を変えようとするのがいけない、部品を直せば
良いのである。
そこで水道の継手の水漏れ対策に使うシールテープを持って来て、
ひび割れたプラスチックの上からぐるぐる巻きにしてその上に
ビニールを巻き、束線バンドでギュッと縛った。
その間たった10分、お湯は一滴もこぼれなくなり、再び
お茶が飲めるようになった。
みんなから拍手喝采と思いきや、誰も喜ばない、
せっかく新しい給茶機が入ると思ったが、
又直ってしまったと言うような顔をしている。
でもね、給茶機が新しくなっても美味しいお茶が飲めるとは
限らないのです。
お茶が美味しくないのは、事務の女性が一番安いお茶を
買うからなのです。
分かっていると思いますが、念の為に。