キジバト飼育日記 1

キジバト飼育日記 1

我が家の鳩のチーヤンは最近声変りをすると同時に、
無断外泊が増えてきた。

そして家に居る時に私が遊んでやろうと手を出しても、
以前のように嘴で軽く噛む動作をせずに、
嫌がって後ずさりなんかしている。
これは明らかに以前と何か違う。

いよいよ旅立ちが近いのかなと、私は感じているのだ。
ただし私には一つ懸念が有る。
それはチーヤンが我が家にいるうちは、はっきり思い出せても、
やがてどこかに飛んで行ってしまった後は、鳩の飼育がどんなものだったのか、
はたして思いだせるだろうかということである。
そうでなくても歳の為か、私の記憶は年々に衰えている。

ネットを調べても、キジバトの飼育方法などを詳しく書いたものは皆無である。
そこでチーヤンが飛び去って、同時に私の記憶も飛び去る前に、
何とか今までのキジバトの飼育に関する記憶を掘り起こし、
ここに書き留めて置かなければならない。

世の中は広い、どこかで木の上からぽたりと落ちたキジ鳩の雛を、
誰かが偶然拾うかも知れない、そして途方に暮れるだろう。

キジバトとは何かをその人に教えてやらなければならない、
それが先駆者としての私の責務なのだ。

これから書こうとすることは今まで私のブログに書いたことと、
二重にダブるかも知れないが、なにとぞご勘弁ご容赦を願いたいのである。

さて私はどうも鳥と言うのが苦手であった。
あの鳥小屋の匂いが嫌いなのだ、特に鶏小屋の。

鳩も時として集団で飼育されて鶏小屋と同じ匂いがした。
そしてその嫌悪の感情は、以前書いた『鳩戦争』で大きく増幅されていった。

一言で言うと、ハトと言うものはなんと無神経で頭が悪く、
可愛げの無い動物で有るかと思っていたのである。

続く...

付記:
最近ドイツの研究によると、幼い時に牛や馬と言ったいわゆる家畜を飼う
環境に居ると、大きくなって花粉症やアトピーにならないという。
家畜のフンなどに含まれる、雑多で弱い病原菌に幼いころにさらされると、
花粉症やアトピーに対する抗体が出来ると言うのである。

今に赤ん坊が居る部屋でハトなんかが平気で飛び回るなんてことが
起きるかもしれない。

清潔で快適な環境が、もしかしたら子育ての最悪の環境なのかも知れないのだ。
皮肉なことに。



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2010年12月01日 Posted byigoten at 07:00 │Comments(11)キジバトの飼育

この記事へのコメント
飼育日記ですか 良いですね^^
貴重な記録になると思いますよ☆
愉しみながら記録してみることをオススメしま~す
私も今まで愉しませていただきましたがね

《子育ての最悪の環境なのかも》というのも
私は同感なんです
温室育ちの子たちはどんな成長をすることら。。。
野生動物の世界を知れば知るほど
私たちはもっと素朴にシンプルに生きるべきではないかと教えられるのですがね^^
Posted by うたかた夫人うたかた夫人 at 2010年12月02日 00:18
あ・書き忘れ^^;
チーやんの絵ね 眼がね 女っぽいわね(笑)
Posted by うたかた夫人うたかた夫人 at 2010年12月02日 00:20
うたかた夫人 さん
 中学生になっても新聞紙に火がつけられない子供がいる。
 土に触れない子供や、猫や犬に触れない子供がいる。
 自然の中でほっておくなんて程遠いんですが、又昔に
 帰っていくことも必要ですよね。
Posted by igoten at 2010年12月02日 07:42
igotenさん こんばんは~
チーやんの中で何かが変わることが
わかるのは もうigoteんさんが
親みたいなもんだよね♫
寂しいけど よくこれだけに
育ってくれたね♪
私はきっと忘れないと
思うよ♫
igotenさんが 記録にとめて
くれるのもいいアイデアだね
(=^・^=)
Posted by 福寿荘 女将福寿荘 女将 at 2010年12月03日 17:12
福寿荘 女将 さん
 鳥は見てる間の大きくなって、それもまた
 犬や猫とも違って面白いです。
Posted by igoten at 2010年12月03日 21:17
ありがとうございます。今2016年の5月に保護したキジバトのひなが飛び立つ素振りを見せないので、ネット検索をしてこの観察日記を見つけました。

貴重な経験談ありがとうございました。特に保護した鳥の成長が一般的な鳥の成長よりも遅くなる可能性があること、また人に慣れてもその後放鳥が可能であることを学び勇気づけられました。ちなみに米国に住んでいます。
Posted by 在米、未来からの感謝 at 2016年05月25日 14:24
在米、未来からの感謝 さん
 アメリカのキジバトも日本と見た目は同じなんでしょうか?
 飛んで行ってほしくなくても、成長すれば行ってしまうと思います。
 自分のパートナーを探し始めるまでは飛び立つ必要を感じない
 のではと思います。
 人間と似ています。
Posted by igotenigoten at 2016年05月25日 17:04
古い記事にもコメントありがとうございました。アメリカのキジバトは見た目がもっと地味です。MOURNING DOVEで検索してみてください。

私もちーやんと同じくらいの幼鳥を保護したのですが、自然界だと14−17日で巣立ちのはずなのに全然飛ぼうとしないので不思議に思っていたんです(現在生後3週間ちょい)。実は同時期にカケスの幼鳥も保護しましたが、キジバトの半分以下の羽の数でも家中飛び回りあっという間に放鳥できました。

またこのチーチーという声がいつからホーホーに変わるのか疑問だったのですがWIKIにもそんなことは載っていなくて、この観察日記で大体生後2ヶ月位だとわかりとても参考になりました。

本当にありがとうございました!
Posted by 在米、未来からの感謝 at 2016年05月26日 02:23
在米、未来からの感謝 さん
 アメリカのキジバトは、simple design ですね。
 これはこれで結構きれいな鳩だと思います。

 親に育てられると、自分で餌を食べられるようになると
 すぐに巣から追い出されるんでしょうね。
 たぶんしっかりとは飛べないでしょから猫なんかに狙われて、
 生存率は低くなるはずです。
 人に飼育されると慌てて巣立つ必要がないので、ゆっくりと
 巣立つのでしょう。
 鳩は利口なので巣立った後も夜は自分の巣に帰ってきて寝ます。
 また人を見分けることもできます。

 あれから5年以上経ちますが、今年もまた帰ってきて私が畑にいたら
 3mくらい後ろで餌を探していました。
Posted by igoten at 2016年05月26日 08:20
2021年より感謝申し上げます。

数日前、生後10日ほどのキジバトの雛を2羽保護し、飼育に試行錯誤する中、この記事に行き着きました。

キジバトの成長過程と習性を具体的にまとめてくださっていて、とても助かります…!

私の場合、実は会社の指示で巣を撤去することとなり(鳥獣保護法違反ですが社命には逆らえず)、やむなく親鳥を追い払うことになりました。

しかし残った雛まで処分するor捨て置くのは、どうしても納得出来ず、巣立つまで育てることを決心しました。
その過程から周りに相談できずにいたので、この記事に出会えて本当に良かったです。ありがとうございます。

今のところ2羽とも元気に育っています。ちーやんのように立派に巣立ちを迎えてくれるよう、頑張ります。
Posted by ふもっふ at 2021年04月23日 01:06
ふもっふ さん
 小鳥はいろんなことを教えてくれます。
特に野生に帰っていくときに、どんな別れが一番いいか教えて
くれますよ。
Posted by igotenigoten at 2021年04月25日 20:38
 
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