やがて悲しき ドイツ語
NHKのラジオ放送を聞いていたら、上の音楽が流れていた。
曲名は 「ワルツ」 。
勅使河原宏監督の映画『他人の顔』で前田美波里が歌っているんですね。
歌っている前田美波里の口元はドイツ語の下を巻くような発音をする時の
独特の口元に見える。
ドイツ語の最後のピタッと決まる発音は、ワルツに良く合いますね。
村上春樹のエッセイに「やがて悲しき外国語」と言うのが有りますが、
私も若い頃、ドイツ語ではさんざん悲しい目にあいました。
3年もドイツに居ながら殆どドイツ語を覚えなかったと言うのも、とても
悲しいのですが、当時は殆どドイツ語の良さを理解できなかったと言うのが
一番悲しい。
以前 ここ に書きましたが、
ドイツではドイツ人の若い美人の家庭教師にドイツ語を習っていました。
しかしドイツから他の国への出張が多く、授業が不定期になり、止めてしまったのです。
月謝を会社が払っていたので真剣みが足りなかったのかな。
その後はドイツが国の予算で外国人相手に行っていた、夜のドイツ語の授業
「フォルクス・ホッホ・シューレ」と言うのにに少し通いましたが、この授業の先生は全く
と言って良い程、英語が出来ず、何を教わっているのかわからずこれも
数回出席しただけで、止めてしまった。
この時習って唯一憶えている言葉は、
「マイネ・オート・イスト・カプート」(私の車は故障した)
(もしかしたら正確じゃないかもしれないが)
この言葉は車が路上で故障した時などに、何回も使ったな。
やがて悲しき外国語か・・・
2014年01月14日 Posted by igoten at 08:58 │Comments(4) │映画│海外生活
無言歌

苛政とはひどい政治を言う。
孔子が弟子たちを連れて、泰山の近くを通りかかったとき、
一人の婦人が墓の前で泣いているのに出会った。
孔子は弟子の子路にその訳を尋ねさせた。
「あなたの泣きかたは、度重なる不幸に見舞われた者のようですが、
いったい何が有ったのかと」
婦人は答える
「はい、以前、わたしの舅が虎に殺され、夫もまた虎に殺されました。
そして、今度は、我が子までも殺されてしまいました」
孔子は不思議の思って尋ねる。
「そんな恐ろしい虎がいるこの村をなぜ去らないのですか」と。
婦人は答える。
「ここには苛政がないからです」
孔子は弟子たちに言った。
「おまえたち、これをよく覚えておきなさい。苛政は虎よりも恐ろしいものだと」
「無言歌」 ワン・ビン監督
1956年、中国共産党の毛沢東は、党に対する批判を受け入れる
「百花斉放百家争鳴」運動を推進した。
これにより国民からさまざまな意見がうまれるが、
毛沢東は翌年に方針を転換。
党を批判した人々を反体制者として容赦なく粛清していった。
60年、中国西部ゴビ砂漠の収容所に、上海からひとりの女性がやってくる。
捕らえられた夫に会いたいとひたすら懇願する彼女の声が、
男たちの心に変化をもたらしていく。(以上、映画.comより)
テレビでこの映画を見ていたが、あまりの凄惨さに途中でテレビを消してしまった。
ゴビ砂漠周辺の荒れ地で撮影されたものだろうか、画面全体が乾いている。
バックに流れるのは音楽ではなく風の音だけ、そして人の泣き声。
この映画は今でも中国国内では上映が禁止されている。
私が最初に中国に行った時、愉快に話している最中でも、話が少しでも
政治や文化大革命の話になると、中国人は一様に怯えた顔をした。
2013年07月09日 Posted by igoten at 11:00 │Comments(0) │映画
修復するは我にあり
長年ブログを書いているが、こんな上手い題名を思いついた
のは初めてである。
勿論この題名は、佐木隆三の小説で、5人を殺害した西口彰事件を
題材にした作品『復讐するは我にあり』をもじったものである。
この小説は今村昌平によって映画化されたのであるが、この映画は
本当に殺人が有ったアパートの隣の部屋で撮影されたと言う
ものすごいもので、怖い映画の好きな人は是来ご覧あれ。
さてこの記事は、映画とは何の関係も無い。

以前我が社で使っている、「自動給茶器」なるものが壊れた。
「自動給茶器」と言うのは高さ60cm位の機械で、湯呑を
置いてボタンを押すとお茶が出て来る機械である。
しかもある程度お茶を入れると、自動でお茶の葉を交換すると言う、
優れモノで家庭では使わないが、会社ではとても便利な機械なのだ。
何しろこの機械のおかげで、「なんで女性だけがお茶を
入れなきゃいけないの」と言う甚だ妥当で男にとって、困った抗議が
無くなったのである。
さてこの機械、水道の水を自動で給水してお湯を沸かし、
お茶の葉の入った茶こしにシャワーのようにお湯を
そそいで、お茶を入れる。
そして使用したお湯の量をカウントして自動でお茶の葉を
新しいものと変えるのである。
まあ便利な機械であるが、何しろ我が社の物は既に20年近く
使用していて古い。
壊れました、と言われて良く見ると、お湯を通すプラスチックのパイプの
根元の方が老化の為にひび割れてお湯がジャージャーと
噴き出している。
「もうこれは駄目ですね」と担当の社員は言う。
「こんな古い機械は保守部品も無いでしょうし」と。
駄目と言われると、「やってみようじゃないか」と思うのが
私の悪い癖なのだ。
修理するのに、部品を変えようとするのがいけない、部品を直せば
良いのである。
そこで水道の継手の水漏れ対策に使うシールテープを持って来て、
ひび割れたプラスチックの上からぐるぐる巻きにしてその上に
ビニールを巻き、束線バンドでギュッと縛った。
その間たった10分、お湯は一滴もこぼれなくなり、再び
お茶が飲めるようになった。
みんなから拍手喝采と思いきや、誰も喜ばない、
せっかく新しい給茶機が入ると思ったが、
又直ってしまったと言うような顔をしている。
でもね、給茶機が新しくなっても美味しいお茶が飲めるとは
限らないのです。
お茶が美味しくないのは、事務の女性が一番安いお茶を
買うからなのです。
分かっていると思いますが、念の為に。
のは初めてである。
勿論この題名は、佐木隆三の小説で、5人を殺害した西口彰事件を
題材にした作品『復讐するは我にあり』をもじったものである。
この小説は今村昌平によって映画化されたのであるが、この映画は
本当に殺人が有ったアパートの隣の部屋で撮影されたと言う
ものすごいもので、怖い映画の好きな人は是来ご覧あれ。
さてこの記事は、映画とは何の関係も無い。
以前我が社で使っている、「自動給茶器」なるものが壊れた。
「自動給茶器」と言うのは高さ60cm位の機械で、湯呑を
置いてボタンを押すとお茶が出て来る機械である。
しかもある程度お茶を入れると、自動でお茶の葉を交換すると言う、
優れモノで家庭では使わないが、会社ではとても便利な機械なのだ。
何しろこの機械のおかげで、「なんで女性だけがお茶を
入れなきゃいけないの」と言う甚だ妥当で男にとって、困った抗議が
無くなったのである。
さてこの機械、水道の水を自動で給水してお湯を沸かし、
お茶の葉の入った茶こしにシャワーのようにお湯を
そそいで、お茶を入れる。
そして使用したお湯の量をカウントして自動でお茶の葉を
新しいものと変えるのである。
まあ便利な機械であるが、何しろ我が社の物は既に20年近く
使用していて古い。
壊れました、と言われて良く見ると、お湯を通すプラスチックのパイプの
根元の方が老化の為にひび割れてお湯がジャージャーと
噴き出している。
「もうこれは駄目ですね」と担当の社員は言う。
「こんな古い機械は保守部品も無いでしょうし」と。
駄目と言われると、「やってみようじゃないか」と思うのが
私の悪い癖なのだ。
修理するのに、部品を変えようとするのがいけない、部品を直せば
良いのである。
そこで水道の継手の水漏れ対策に使うシールテープを持って来て、
ひび割れたプラスチックの上からぐるぐる巻きにしてその上に
ビニールを巻き、束線バンドでギュッと縛った。
その間たった10分、お湯は一滴もこぼれなくなり、再び
お茶が飲めるようになった。
みんなから拍手喝采と思いきや、誰も喜ばない、
せっかく新しい給茶機が入ると思ったが、
又直ってしまったと言うような顔をしている。
でもね、給茶機が新しくなっても美味しいお茶が飲めるとは
限らないのです。
お茶が美味しくないのは、事務の女性が一番安いお茶を
買うからなのです。
分かっていると思いますが、念の為に。
2012年03月01日 Posted by igoten at 07:27 │Comments(6) │映画
良妻

(無断転載禁止のNHKの番組ページから
転載してしまった。^^;
番組の宣伝と小さい画像なので許されて..)
これだけ面白いドラマと言うのはもしかしたら、『逃亡者』以来かな。(古!)
州検事だった夫が収賄とセックススキャンダルで投獄されてしまう。
そこでその妻アリアが13年ぶりに弁護士として復帰し弁護士事務所に
就職して困難な弁護活動をするというストーリーだが、夫の収賄の謎と
一回きりの事件の謎が微妙にリンクしながら話は進んでいく。
エロもグロも特撮も無いオーソドックスな法廷劇がこんなに面白いとは。
流石にゴールデン・グローブ賞とエミー賞を受賞しているだけある。
The good wife
主演のジュリアナ・マルグリースは抑えた演技で素晴らしいね、
同じくNHKの海外ドラマ『ER緊急救命室』にも出演していたというのだが
私も『ER緊急救命室』は時々見ているのだが、全く覚えていない。
と言うことはまさにこのドラマのはまり役と言うことかな。
2010年12月23日 Posted by igoten at 09:00 │Comments(3) │映画
愛を読むひと
BSのアンテナを設置したらWOWOを16日間タダで視聴出来るという。
普段テレビも映画もあまり見ない私なのだが、ふとテレビをつけると
この映画が上映されていた。
本は以前読んだのだが、テレビを見ているうちにどんどん引き込まれてしまった。
この映画に関しては うたかた夫人さん や色々な人がブログに書いていますが
私も感想を書いてみました。
このブログの記事は完全にネタバレなんで、それが嫌な人は
スルーしてね。

....15歳の僕は、母親といってもおかしくないほど年上の
女性と恋に落ちた。
「何か朗読してよ、坊や!」ハンナは、なぜかいつも本を
朗読してほしいと求める。
ハンナ役はケイト・ウィンスレット。
あのジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」の主演女優であり、
熱烈なディカプリオのファンからお前の方が死んでしまえと言われた
女優である。
物語の初めには相当強烈なセックス描写がある。
作者はこの描写の中で21歳の年齢差という理由だけでは説明できない
深い2人の心の葛藤を描いて見せる。
(実は強烈なセックスをしていても理解しあえない愛する2人と後半の
会うことすら出来ないのに強く精神的に結びついているストーリが
対になっているのだが。)
終始寂しげな表情のハンナのその不可解な心と行動に戸惑う私。
なぜハンナはそんなに寂しげなのか。
その謎はストーリーが進むにしたがって明らかになる。
ハンナには2つの大きな秘密があったのだ。
ひとつはドイツナチの構成員で強制収容所の監視であったという秘密。
もう一つは彼女が自分の人格をかけてひた隠しに隠している
文盲であるという事実。
やがて彼女は第二の秘密を隠すために、ナチのホロコースト(大量虐殺)に
加担したというより重い罪で終身刑を受ける。
本を読めない彼女のために本の朗読をカセットテープに録音し
それを彼女が収監されている刑務所に送り続ける私。
やがてハンナはその送られてきたカセットテープをもとに文字を覚える。
そしてはからずも終身刑の彼女に仮釈放の恩赦が認められるのだが、
彼女は仮釈放の前の日に首をつって自らの命を絶つのである。
この映画は一見悲劇のように見えるのだが、実はハピーエンドの
恋愛物語である。
ハンナは心ならずもナチのホロコーストに加担した罪を、長い刑務所暮らしで
償い、文盲であるという彼女の最大のトラウマを、彼女が「ぼうや」と呼ぶ
愛する私の助けにより克服するのである。
21歳という年の差に加え大きな秘密を持った2人が長い年月を経て
肉体関係を精神的な愛に止揚しその愛を成就すると言うストーリーである。
彼女には思い残すことなど何もなく、微笑んで幸せに死んでいったのだ。
ケイト・ウィンスレットはこの映画によりアカデミー賞の主演女優賞を得ている。
彼女はどこか寂しげでしかも毅然としたドイツ女性を見事に演じきっている。
普段テレビも映画もあまり見ない私なのだが、ふとテレビをつけると
この映画が上映されていた。
本は以前読んだのだが、テレビを見ているうちにどんどん引き込まれてしまった。
この映画に関しては うたかた夫人さん や色々な人がブログに書いていますが
私も感想を書いてみました。
このブログの記事は完全にネタバレなんで、それが嫌な人は
スルーしてね。

....15歳の僕は、母親といってもおかしくないほど年上の
女性と恋に落ちた。
「何か朗読してよ、坊や!」ハンナは、なぜかいつも本を
朗読してほしいと求める。
ハンナ役はケイト・ウィンスレット。
あのジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」の主演女優であり、
熱烈なディカプリオのファンからお前の方が死んでしまえと言われた
女優である。
物語の初めには相当強烈なセックス描写がある。
作者はこの描写の中で21歳の年齢差という理由だけでは説明できない
深い2人の心の葛藤を描いて見せる。
(実は強烈なセックスをしていても理解しあえない愛する2人と後半の
会うことすら出来ないのに強く精神的に結びついているストーリが
対になっているのだが。)
終始寂しげな表情のハンナのその不可解な心と行動に戸惑う私。
なぜハンナはそんなに寂しげなのか。
その謎はストーリーが進むにしたがって明らかになる。
ハンナには2つの大きな秘密があったのだ。
ひとつはドイツナチの構成員で強制収容所の監視であったという秘密。
もう一つは彼女が自分の人格をかけてひた隠しに隠している
文盲であるという事実。
やがて彼女は第二の秘密を隠すために、ナチのホロコースト(大量虐殺)に
加担したというより重い罪で終身刑を受ける。
本を読めない彼女のために本の朗読をカセットテープに録音し
それを彼女が収監されている刑務所に送り続ける私。
やがてハンナはその送られてきたカセットテープをもとに文字を覚える。
そしてはからずも終身刑の彼女に仮釈放の恩赦が認められるのだが、
彼女は仮釈放の前の日に首をつって自らの命を絶つのである。
この映画は一見悲劇のように見えるのだが、実はハピーエンドの
恋愛物語である。
ハンナは心ならずもナチのホロコーストに加担した罪を、長い刑務所暮らしで
償い、文盲であるという彼女の最大のトラウマを、彼女が「ぼうや」と呼ぶ
愛する私の助けにより克服するのである。
21歳という年の差に加え大きな秘密を持った2人が長い年月を経て
肉体関係を精神的な愛に止揚しその愛を成就すると言うストーリーである。
彼女には思い残すことなど何もなく、微笑んで幸せに死んでいったのだ。
ケイト・ウィンスレットはこの映画によりアカデミー賞の主演女優賞を得ている。
彼女はどこか寂しげでしかも毅然としたドイツ女性を見事に演じきっている。
2010年07月14日 Posted by igoten at 07:00 │Comments(3) │映画
ビューティフル・マインド
村上春樹の「やがて悲しき外国語」の記事を
書いていたら、プリンストン大を舞台にした
下の映画を思いだした。

「非協力ゲーム理論」と言う画期的な理論を打ちたてながら
統合失調症の奇行により母校プリンストン大学の教壇
を追われる天才的な数学者ジョン・ナッシュ。
その彼が、統合失調症と戦いながらノーベル賞を受賞
するまでを感動的に描いている。
実際の物語は彼の幻想と現実を行ったり
来たりしながら、サスペンス風に進んでいき、どんでん返し
等があり結構楽しめる。
一番感動する場面は
[題名] ビューティフル・マインド
この教授たちが入れ替わり立ち代り来て、ナッシュの前に
彼らのペンを置くシーンであるが、一体どの様な意味があるか
アメリカのサイトのWikipediaで調べてみたら、
The pen ceremony tradition at Princeton shown
in the film is completely fictitious.
(映画の中で示されたプリンストン大の伝統的なペンの
儀式は完全にフィクションである。)
と書いてあった。
ちょっと残念であるがそれが映画である。
書いていたら、プリンストン大を舞台にした
下の映画を思いだした。


「非協力ゲーム理論」と言う画期的な理論を打ちたてながら
統合失調症の奇行により母校プリンストン大学の教壇
を追われる天才的な数学者ジョン・ナッシュ。
その彼が、統合失調症と戦いながらノーベル賞を受賞
するまでを感動的に描いている。
実際の物語は彼の幻想と現実を行ったり
来たりしながら、サスペンス風に進んでいき、どんでん返し
等があり結構楽しめる。
一番感動する場面は
何年か後、教壇を追われたナッシュは、
妻のアリシアの献身的な介護と薬の助けにより
依然幻覚は見えるものの、どうにか教壇に復帰する。
そのナッシュの元に、ノーベル賞選考委員のキングが訪れる。
キングはナッシュをプリンストン大学内にある、教授
専用のレストランに誘う。
しかし、一度教壇を追われたという負い目のあるナッシュは
そのような名誉ある場所に踏み入れることをためらう。
キングに勧められてレストランに入りテーブルに座った
ナッシュの前に、プリンストン大学の教授たちが
次々に訪れて彼のテーブルに自分たちの万年筆を置いていく。
これはナッシュの功績を讃えた、教授たちの最大の敬意
で有った。
妻のアリシアの献身的な介護と薬の助けにより
依然幻覚は見えるものの、どうにか教壇に復帰する。
そのナッシュの元に、ノーベル賞選考委員のキングが訪れる。
キングはナッシュをプリンストン大学内にある、教授
専用のレストランに誘う。
しかし、一度教壇を追われたという負い目のあるナッシュは
そのような名誉ある場所に踏み入れることをためらう。
キングに勧められてレストランに入りテーブルに座った
ナッシュの前に、プリンストン大学の教授たちが
次々に訪れて彼のテーブルに自分たちの万年筆を置いていく。
これはナッシュの功績を讃えた、教授たちの最大の敬意
で有った。
[題名] ビューティフル・マインド
主人公の天才数学者ジョン・ナッシュをオスカー俳優の
ラッセル・クロウがその妻アリシアをジェニファー・コネリー
が演じて、2002年アカデミー賞の作品賞・監督賞・助演女優賞
・脚本賞の4部門を受賞。
ラッセル・クロウがその妻アリシアをジェニファー・コネリー
が演じて、2002年アカデミー賞の作品賞・監督賞・助演女優賞
・脚本賞の4部門を受賞。
この教授たちが入れ替わり立ち代り来て、ナッシュの前に
彼らのペンを置くシーンであるが、一体どの様な意味があるか
アメリカのサイトのWikipediaで調べてみたら、
The pen ceremony tradition at Princeton shown
in the film is completely fictitious.
(映画の中で示されたプリンストン大の伝統的なペンの
儀式は完全にフィクションである。)
と書いてあった。
ちょっと残念であるがそれが映画である。
2009年07月12日 Posted by igoten at 07:28 │Comments(2) │映画
笑の大学
笑の大学
三谷幸喜(脚本)
役所広司(出演者)
稲垣吾郎(出演者)
日本でもこんな上質な笑いの映画が出来るのかと感心するほど面白い。
建物や室内は結構凝ったものであるが、出演者は殆ど二人だけの映画である。
それもそのはず、これは舞台用の脚本を映画用に直したものなのだ。
稲垣五郎扮する真面目くさった喜劇作家の椿のニコリともしない演技がいい。
生まれてこの方笑ったことが無いという役所広司扮する検閲官との絡み、
話が進むにつれて、いったいどっちが喜劇作家でどっちが検閲官か
わからなくなる心憎いストーリー。
見ている方は三谷幸喜マジックに完全にはまってしまう。
最後に『金色夜叉』の名古屋版が出てきて、
「おみゃーさんは、お宮さんではにゃーかい。」
ここで爆笑となる。
最後は少し悲しい結末が....
こんな面白い映画でも興行収入はたった7.2億円、日本人には
上品なユーモアは難しいのか。
三谷幸喜(脚本)
役所広司(出演者)
稲垣吾郎(出演者)

「BOOK」データベースより
昭和15年。日本に戦争の影が近づき、大衆娯楽の演劇にも検閲のメスが入っていた。 劇作家の椿一は、新しい台本の検閲のため、警視庁の取調室に出向く。 そこに待っていたのは、これまで心から笑ったことのない検閲官、向坂だった 。椿の新作を上演禁止にするため、向坂はありとあらゆる注文をつけるが 、椿は苦しみながらも、向坂の要求を逆手に取ってさらに笑える台本を作り上げていく。 こうして、2人の台本直しは、いつの間にか傑作の喜劇を生み出していくのだが…。
昭和15年。日本に戦争の影が近づき、大衆娯楽の演劇にも検閲のメスが入っていた。 劇作家の椿一は、新しい台本の検閲のため、警視庁の取調室に出向く。 そこに待っていたのは、これまで心から笑ったことのない検閲官、向坂だった 。椿の新作を上演禁止にするため、向坂はありとあらゆる注文をつけるが 、椿は苦しみながらも、向坂の要求を逆手に取ってさらに笑える台本を作り上げていく。 こうして、2人の台本直しは、いつの間にか傑作の喜劇を生み出していくのだが…。
日本でもこんな上質な笑いの映画が出来るのかと感心するほど面白い。
建物や室内は結構凝ったものであるが、出演者は殆ど二人だけの映画である。
それもそのはず、これは舞台用の脚本を映画用に直したものなのだ。
稲垣五郎扮する真面目くさった喜劇作家の椿のニコリともしない演技がいい。
生まれてこの方笑ったことが無いという役所広司扮する検閲官との絡み、
話が進むにつれて、いったいどっちが喜劇作家でどっちが検閲官か
わからなくなる心憎いストーリー。
見ている方は三谷幸喜マジックに完全にはまってしまう。
最後に『金色夜叉』の名古屋版が出てきて、
「おみゃーさんは、お宮さんではにゃーかい。」
ここで爆笑となる。
最後は少し悲しい結末が....
こんな面白い映画でも興行収入はたった7.2億円、日本人には
上品なユーモアは難しいのか。
2009年05月15日 Posted by igoten at 07:48 │Comments(4) │映画
ヒトラー~最期の12日間~

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
出演:ブルーノ・ガンツ
1945年4月20日、ベルリン。ヒトラーは56歳の誕生日を地下要塞で迎えた。
ソ連軍の猛攻により、戦況は日毎に悪化。極限状態の中、彼はある重大な「決断」をするに至る。
……全てを目撃した秘書が今明かす、衝撃の真実。
この映画は凄い。
静かな紳士的な素顔の中に、途方も無い狂気が潜んでいる。
そんなヒットラーを主演のブルース・ガンツが迫真の演技で演じている。
150分と言う長い映画であるが、トイレに行っている暇など無い。
惜しむらくはゲッベルス役が少し薄っぺらい。
ゲッベルスは「プロパガンダの天才」と言われるほどその語り口は
人を引き付けたと言われる。
ヒットラー以上の狂気の天才である。
ヒットラーは愛人エバ・ブラウンとともに拳銃自殺したが、
ゲッベルスは6人の子供を毒殺して妻とともに拳銃自殺した。
ゲッベルスの子供たちがwikiにUPされている。
映画ではこの子供たちはゲッベルスの妻に青酸カリで毒殺される。

この映画には殆ど救いというものが無いので見られる方は覚悟が必要。
いま、イスラエルの兵士がこんなTシャツを着ていると言う。
1 SHOT 2 KILLS
(妊婦を1人撃ち殺すと2人殺せる。)

狂気とは何だ。