山口蒼輪 展(12)
「翠蕉」 画面をクリックすると大きくなります。
「翠蕉」 はスイショウと読むのだろうか。
多分バナナの葉のことであろう。
この絵は下絵で、説明に『紀元2600年祝美術展覧会に入選し、
在外公館での展示用に外務省買い上げとなった。』とあった。
下絵で色が薄いので、画像処理でちょっと濃くしてある。
2017年10月31日 Posted by igoten at 20:02 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(11)
山口蒼輪 展(10)
「果実」 クリックすると大画面になります。
当時としては豪華な果物籠ですね。
蒼輪はイチゴが好きだったんでしょう。
それにしてもこの絵は美しい。
日本画とか、洋画の範疇を超えて、人の心を和(なご)ませる何かがある。
この竹籠は竹を農家の台所の天井付近で何年も寝かせて、いい色合いになったころ
籠として編んだものでしょう。
しぶい竹籠の色と、みずみずしい果物の対比が暖かで、落ち着いた雰囲気をかもしだしています。
山口蒼輪展、好評開催中です。
2017年10月27日 Posted by igoten at 19:14 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(9)
「菊」 クリックすると大きくなります。
これぞ日本画という感じの「菊」ですが、実に細密に書かれています。
菊の葉の陰影、立体感、厚みが書き込まれています。
白い菊と緑の葉のコントラストも素晴らしいですね。
残念なことに、写真が少し傾いてしまいました。
八十二文化財団秋の企画展 早逝の大器 山口蒼輪展
2017年10月25日 Posted by igoten at 19:18 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(8)
「閑庭の響」 クリックすると大きくなります。
『この作品は昭和10年9月20日第22回院展に出品された「犬」にほぼ間違いないと
思われる。』
との解説がついていました。
この目つきの鋭い犬はジャーマン・シェパードであろう。
犬は何を見て吠えたのであろうか、静寂を破る緊張感がある。
山口蒼輪展、好評開催中です。
2017年10月23日 Posted by igoten at 20:35 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(7)
「初秋」 画像をクリックすると拡大されます。
この絵は私がとても好きな絵の一つです。
青いテーブルクロスから少しはみ出ている緑の葡萄。
カットグラスの上に載ったリンゴ。
初秋の静けさと、豊穣さを感じます。
あっさりした絵のように見えますが実は凝っています。
2017年10月20日 Posted by igoten at 14:54 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(6)
「草」の下絵(クリックすると大画面になります。)
一番初めに載せた「草」の下絵です。
画面でシミのように見えるのは、写真を撮っている私の影です。^^;
下絵はおよそ1/4の幅が50cm程です。
升目を綺麗に書いてそれと比率が寸分違わないように本番を書いています。
貴重な資料であるとともに、これもまた素晴らしい芸術作品です。
八十二文化財団秋の企画展 早逝の大器 山口蒼輪展
2017年10月18日 Posted by igoten at 19:14 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(5)
「茄子」(クリックすると大きくなる)
日本画は銘と印まで入れて、バランスを取るんですね。
真中にぽつんと照明のような黄色い花が咲いている。
実は茄子やジャガイモの花は美しいのである。
こういう絵は西欧にはまずないだろう、「美しい日本の絵」である。
八十二文化財団秋の企画展 早逝の大器 山口蒼輪展
2017年10月16日 Posted by igoten at 17:24 │Comments(2) │その他
山口蒼輪 展(4)
「あじさい」(クリックすると大きくなります)
この絵には「肇」の銘と落款があるから「蒼輪」と名乗る前の作品であろう。
日本画が写実を取り入れ始めたのは、何時の頃からかは知らないが、
蒼輪はこの絵で写実に挑戦しているよう見える。
蒼輪十六歳、昭和四年頃の作品ではないか。
この画像は少しボケていて実際の絵は、花の細部まで描かれている。
2017年10月14日 Posted by igoten at 18:33 │Comments(4) │その他
山口蒼輪 展(3)
この絵は松本市美術館所蔵の絵である。(クリックすると大きくなる)
「新緑」は昭和9(1934)年の第21回日本美術院展に入選した作品で日比谷公園を描いたものだという。
風景でありながら空を殆ど見せない画法は「草」と対照的でモネの「水連」のようである。
モネ 「水連」
蒼輪の実家、安曇野市堀金の山口家の周りには林が広がっている、蒼輪は日比谷公園に居て、生まれ育った、安曇野の林を見ていたのかもしれない。
左下のベンチが無ければ、自然林の中に居るような錯覚にとらわれる。幻想的な絵である。
写真は額装の為ガラスが光って明るくなってしまっている、本当の絵はこれより若干暗いのである。
どの位暗いかは八十二文化財団秋の企画展 早逝の大器 山口蒼輪展 に行って実際に確かめられたし。