いも見ざる間に



筒井つの 井筒にかけし まろがたけ
      過ぎにけらしな 妹見ざるまに

「過ぎにけらしな イモ見ざるまに」
ジャガイモを見ない間に、掘る時期が過ぎてしまった。
今日は朝から雨降り。
涼しくて良いんだけど、イモ掘りは泥だらけになる。
誰か掘ってくれないかなと思うのだが、

くらべこし ふりわけ髪も 肩過ぎぬ 
         君ならずして たれかあぐべき

「君ならずして たれかあぐべき」
お前が上げないで誰が上げるのだ、と言うことで、
小雨の中、ジャガイモを掘った。

初めのうちは今年のイモは小さいな、と思っていたが、そのうちに
大きなイモがごろごろ出てきた。

私の場合はクワなど使わずに手でイモ掘りをする。
クワで大きなイモを傷つけない為である。
イモ掘りは掘って行くうちに、突然大きなイモにぶつかったりして
楽しいのだ。


取れすぎた!
今日の昼はさっそくジャガバタだな。

  

2011年07月31日 Posted by igoten at 08:00Comments(2)その他

日本の原発はどうしたらいいのか(6)


(中部電力ホームページより 
 殆どの人がこの絵を見ると、それが何を意味するのか
 わかるようになった。
 掃除機の構造は知らなくても、原子力発電所の構造は
 知っている。
 しかしそれは、ものすごく異常なことですよね。)

原子力発電所の建設は、その時代の最先端の技術を
駆使して作られる。

原子力発電所のコアの部分、つまり「原子力圧力容器」や「格納容器」
鉄の塊であるが、そこの取り付けられる、各種のセンサーや、冷却水
の循環ポンプなどは、当然のこととして最先端の物が取り付けられる。

更にそれらを収納する建物も、耐震構造などを含めて最新の建築物が
作られるはずである。

建設が古い原子力発電所に関しても、常に新しい技術によってその
安全性が評価され、最新の安全対策が施されなければならない。

すなわち原子力発電所と言うものは、これから建設しようとするものも、
既に何年か稼働してきたものも、常に最新の科学や技術に照らし合わせ、
安全性を検討して、その結果をフィードバックする必要があるのだ。

では日本の原子力発電所はいかがで有っただろうか?
「必要なものは安全である」と言う様な逆転した理論が
政官財が結びついた強力な原子力推進政策により生み出され、
マスコミは原子力発電所がまるでお花畑のような、美しく安全な
イメージを国民に植え付けた。

その結果、幾つもの原子力発電所に対する安全性の疑問は
その疑問を真摯に検討する前に握りつぶされたのである。

すなわち本来なら、新しい技術や科学のフィードバックによって
常に安全性が向上されなければならなかった原子力発電所の
フィードバックシステムは人為的に断ち切られてしまったのだ。

そして最後の砦である、電力が全て途絶えた状態でのシュミレーション
も、放射能がまき散らされた後の避難や、対策のシュミレーションさえ、
十分にされなかったのである。

たしかに原子力発電所を襲った未曾有の巨大地震は偶発的な災害であった。
それは人間の遺伝子が、化学物質や紫外線、放射線にさらされて、
偶発的に壊されることに似ている。

ただし人間の体は二重三重に張り巡らされたセーフティネットで、
このような遺伝子の改ざんが直ぐに癌などになることは無い。
先天的に遺伝子に異常が有る場合や、度重なり外的要因で、
殆どのセーフティネットが破られた場合のみ、癌などの重篤な成人病
に陥るのである。

日本の原発は安全神話の上にあぐらをかき、十分なセーフティネット
の構築がおろそかになっていたのである。
システムのブレークダウンは、成人病などの病気と同じで、
セーフティネットの弱い部分から始まるのである。

  

2011年07月30日 Posted by igoten at 08:00Comments(1)その他

格安ノートPC


(Vostoro 1015 ノート)

Delのサイトを何気なく見ていたら、4万円を切るノートパソコン
の広告が出ていた。(法人向け 37,980円)
OSはWindows 7 Home Premium、CPUはceleron dual-coreであるが
3万7千円台は何と言っても安い。
ちなみにアマゾンでWindows 7 Home Premiumの価格を調べてみると、
2,0126円だった。@_@

会社で使っているPCがいずれも古くなってきたので、
そろそろ買い替えなければならない。
何しろたくさんあるので一度に全て買い換えるのはしんどい。
古い順に2~4台ずつ買い換えることになるのだが、機種選定が
結構面倒なのだ。

そこで上記のPCを一台購入してテストすることにした。

先ずは会社で使用している色々なソフトを入れて、動作するかのテスト
であるが、もし動作しない場合は、OSをアップグレイドして
Home premuimからProfessonal に変え、XPモードで動かす事も
検討するのだ。

色々テストの結果、結構使えるかもしれないと言う感触を得た。
思ったより遅くないし、使い勝手も悪くない。
ただしHomeからProfessonalにアップグレードしてXPモードを
使用してみたが、これはめちゃくちゃ重くて、文字入力などが
ほとんど不可能な程反応が鈍い。

現在Windows 7はVBなんかも使えるようになり、一応VB6の開発
環境もインストールしてみたが、問題なく使えそうである。
実装されているメモリーは2Gバイトとちょっと少なめであるが、
会社のパソコンで動画なんかは、見る機会はほとんどないので、
このパソコンで十分だな。

ちなみにこのノートPC、定価は80,115円で値引きが42,135円となっている。
どういうこと!?
  
タグ :Windows 7VB6


2011年07月29日 Posted by igoten at 07:26Comments(0)PC

日本の原発はどうしたらいいのか(5)



ゲノム解読によって3万個の人間の遺伝子の配列が解読された。
その結果驚くべきことがわかった。
人間の細胞にはセンサーの遺伝子が少なくても1000個以上も
あり、このセンサーにより多重のフィードバックが働き、それが
人間の体の調節の基本になっているのだ。

「ガスターXX」と言う胃の薬の名前を聞いたことが有るだろう。
この薬はH2-ブロッカーと呼ばれ、胃酸を分泌するセンサーを
ブロックして、胃酸の分泌を抑える。
この薬が作られてから、アメリカでは胃潰瘍の手術が1/5に
なったと言われる。
このようなセンサーは人間の細胞ではいたる所にあり、血圧を上げたり、
血糖値を上げたりする。

つまり人間の体は、私が前の記事に書いた車のエンジンのように、
あらゆるところに埋め込まれたセンサーが、体の細部の情報を
フィードバックし絶妙なコントロールの上で正常に保たれるのであり、
そのフィードバックが壊れた時に、癌や糖尿病と言った重篤な病気に
なるのである。

たくさんのセンサーとその結果を伝える複雑なネットワークが、人間の
健康を維持しているのである。

  

2011年07月28日 Posted by igoten at 08:00Comments(2)その他

大足



以前「お宝鑑定団」を見ていたら、何の鳥か忘れたが、鳥の絵の掛け軸が
出て来た。
結局その掛け軸の真贋は偽だったが、女性の鑑定の先生が言うことに、
その掛け軸の鳥の絵は足の描き方が良くないとのことであった。

有名な画家の絵なら、鳥の足をしっかり描いてあるとはずだと言うのだ。
つまり鳥の掛け軸を鑑定しようとしたら”足を見ろ”と言うことなのだ。
それ以来私は、鳥を見るとどうしても足に目が行くようになってしまった。(笑)

それにしてもインコの足は体の割に”でかい”。
この足で、床の上をぺたぺた歩く。
私の作ったケージは床がプラスチックなので、ぺたぺた歩くと
大きな音がする。
特に夜中は足音が部屋中に響く。
安アパートの二階なんかで飼っていると、下の住人から”インコの足音”がうるさい、
なんてクレームが来そうだ。

それと更に普通の鳥の指は前3本で後ろ1本なのだが、インコの場合、
前2本後ろ2本なのだ。
何か変わっているんだなこの鳥は。

  

2011年07月27日 Posted by igoten at 07:40Comments(3)ボタンインコ

日本の原発はどうしたらいいのか(4)



24日の朝テレビをつけると一番のニュースで、中国浙江省温州市で
前の夜に起きたの大事故のニュースが飛び込んできた。

このこの事故の原因はまだはっきりしていないが、落雷で計器が
動かなかったという説が有力である。
事故で亡くなった方の心からのご冥福を祈りたい。

こ中国の高速鉄道は中国政府が国の威信をかけて建設を
進めているもので、ヨーロッパ、日本、カナダの企業の協力のもとに
作られたが、最近は中国が独自の技術で建設したと主張して、
協力国との摩擦が懸念されていた。

いったいこのような大事故は何故起こったのだろうか?
現代の技術革新をもってすれば高速で走る鉄道を作ることは
それほど困難ではない。
しかし高速鉄道の建設で最も難しいのは、いかに安全を確保するか
と言うことであり、自然災害、人的ミスを考慮に入れた、安全の
システムズ作りにもっとも注力する必要がある。

この安全に欠かせないのがATC(自動列車制御装置)と呼ばれる
装置で、車両の位置関係を常に監視して、車両がお互いに
近づかないようにコントロールしている。

これは移動する車両の位置をセンサーによって常に把握し、それを
運転側にフードバックして速度やブレーキをコントロールし、そのシステム自体の
異常が有っても全ての列車をストップさせるシステムである。

すなわち、列車を走らせるハードウェアーとそれコントロールする、センサーと
通信網で出来た巨大なフィードバックシステムが列車の追突と言う最悪の
事故を未然に防いでいるのである。

この高速鉄道の安全性も遺伝子が行っている制御システムも、考え方は
全く同じで、変化する状況を数多くのセンサーで検知しそれを運用本体
へフィードバックしているのである。

人間の死亡原因のトップは癌であるが、この癌は細胞の増殖
機能に何らかの障害が加わった時に起きるものであり、紫外線
や化学物質の刺激、放射線、ウイルス感染などにより遺伝子が
変異して父と母から受け継いだ癌抑制遺伝子が機能を失って
しまうことが原因と考えられる。

中国の高速鉄道の事故は、建設を急ぎ、速度競争に走るあまり、
安全に対するフィードバックシステムの整備が遅れ、落雷と言う
外部要因に対応出来ずに起こったものと推測される。
この安全のフィードバックシステムは弱い部分から破壊されるのである。

私にはこの中国高速鉄道の事故が、今回の日本の大震災で起きた
原発事故の中国版ミニチュアモデルに思えて仕方が無いのである。


  

2011年07月26日 Posted by igoten at 08:00Comments(2)その他

静物



『青木氏の家族が南京ハゼの木の陰に消えるのを見送った
コーチの先生は、何ということもなく心を打たれた。
(あれが本当に生活だな。生活らしいせいかつだな。
夕食の前に、家族がプールで一泳ぎして帰ってゆくなんて....)
青木氏の家族が、暮色の濃くなった舗装道路をかえって行く。
大きな、毛のふさふさ垂れた、白い犬を先頭にして。
彼等を家で待つものは、賑やかな楽しみ多い食卓と、
夏の団欒だ。』
 庄野潤三 著  『プールサイド小景』
一見幸せそうに見える家族の中に忍び寄る不幸。
夫は会社の金を使いこんだ為に、会社を首になったのだ。
小市民的な小さな幸福がいかに脆(もろ)く、壊れやすいかを
描いた芥川賞受賞の秀作である。

『とくに、「プールサイド小景」なんか僕は大好きです。
読み終えて本をとじても、そこに描かれていたいろんな情景が、
ぱっぱっと、色つき温度つきで頭に浮かびあがってくる。
そんななまめかしい気持ちにさせてくれる短編小説は、
ほかにはあまりないのです。』

『「舞踏」と「プールサイド小景」といった初期の作品を
初めて読んだ人はおそらく「この人がこういう方向でこれから
どんどん成熟してのびていけば、ものすごい小説家になるんだろうな」
と考えるのでなないでしょうか。
ところがそういう方向にはいかない。
「静物」に行っちゃうわけです。
いや、僕は何もそれを非難しているわけではありません。
「静物」は文句なく素晴らしい作品だし、僕は大好きです。
ただ、ああ、行っちゃったんだなと、それだけです。』
  村上春樹 著 『若い読者のための短編小説案内』
こんな解説を書かれるとこの「静物」という短編読まずには
いられませんよんね。

しかしこの「静物」と言う作品はとても難しい。
ほとんど何も起こらない子供たちとの日常を書いているように
見える。

台の上に皿を置きその上にリンゴを3つ位置いて、それを
絵に描いている。
まさに「静物」なのだが、その背景が全く描かれていない、台さえも。
いったいどのような状態でリンゴが置かれているのか分からない。
しかし描かれていない背景の中にほんの薄ぼんやりと、部屋の
情景が見えるような気がしたり、そんな感じの小説である。

  

2011年07月25日 Posted by igoten at 07:49Comments(0)読書

日本の原発はどうしたらいいのか(3)



大腸菌が持つ遺伝子の数はおよそ4千個と言われている。
ゲノムの解読が進みDNAの配列が明らかになった時点で、
人間の遺伝子の数はネズミとほぼ同じ3万個であると分かった。

大腸菌のDNAは殆どがタンパク情報を持っているが、人間のDNAは
タンパクの情報を持つDNAは全体の2%にすぎないことが明らかになった。
そして残りの98%はそのタンパクの情報をいつ利用するかを決める調整制御
にかかわる配列で有ることがわかったのだ。

つまり人間のゲノムを全て解読してDNAの構造を手に入れても、その98%余りの
調整制御構造が分からないと意味が無いことになる。
ここに、人のゲノムの構造を全て解読して、人間の生命の秘密を明らかにしようと
したセレーラ・ジェノミックス社の野望は志半ばで潰(つい)えたのである。


さて調整機構とは何であろうか?
たとえば大腸菌には糖分の濃度を感知するセンサータンパクが有り、
細胞内の糖分の濃度が上がるとセンサータンパクが活性化して、
糖分を合成するRNAの合成を抑制する。
一方糖分濃度が下がるとRNAが大量に作られて、糖分が合成される。
つまりフィードバック制御が働くのである。
この制御は「日本の原発はどうしたらいいのか(2)」でカローラの記事を書いたが
エンジンの冷却水の温度が低い場合は水量を下げ、熱い場合は水量を上げる
制御と同じである。
つまりセンサーが有りそのセンサーで制御したいものを観察して、その結果を
原因となるものに戻すのである。

つづく...

参考:
クッキーで動物や花などの形をした物が有るが、あれは作りたい形の型を
用意して、その型でクッキーの記事を抜いて、それを焼き上げたものである。

DNAと言う単語は有名で有るがRNAと言う言葉をご存知だろうか?
DNAは型抜きのクッキーに例えると、型を作る為の設計図で、RNAは
その設計図を基に作った抜型である。

DNAが活性化されるとその部分がRNAと言う別の核酸にコピーされる。
このRNAが核の外に運ばれて、タンパクを作る鋳型となって、タンパクが
作られるのである。


(この記事は以前書いた『逆システム学』金子勝・児玉龍彦 著 を元に
書いています。)
  

2011年07月24日 Posted by igoten at 08:00Comments(0)その他

フォアグラにしちゃうぞ



二羽のギャング、上がパッチで下がプッチである。
もらってきた時は、パッチの方がわずかに大きいだけだったのに、
飼い始めて3カ月位してふと気が付くと、パッチはがっちりした
体格のインコとなったのだが、プッチは痩せてひょろひょろの
インコになってしまった。

こんなに痩せていたのでは、焼き鳥にも出来ない。
そこで私はホームセンターで、”やり過ぎると太る”と
注意書きに有った、麻の実を買ってきて餌として与えた。
インコは麻の実が大好きなのである。

そして二羽のギャングはせっせと麻の実を食べた。
その結果、ガリガリだったプッチは、少しやせ形ではあるが、
まあまあどうにか食べられそうなインコとなった。icon22

そして御想像通りに、パッチの方はフォアグラが取れそうな
位、ぽっちゃりとしたインコとなった。

これからパッチに少しダイエットをさせなければ。^^;
  

2011年07月23日 Posted by igoten at 07:28Comments(4)ボタンインコ

日本の原発はどうしたらいいのか(2)



私が生まれて初めて買った車はトヨタ・カローラであった。

この頃の車は今のように排ガス規制など無く、極めてシンプルな
エンジンが載っていた。
ボンネットを開けてエンジンルームを覗いても、スカスカなエンジンルームの
真ん中にエンジンが置かれており、何処からでも手を入れて、エンジンを
調整できました。

ただし調整できるといっても当時のエンジンはシンプルなので、アイドリング
位しか調整することは無く、しかもアイドリングを調整したくてもタコメータなど
付いていないので、回転数が分からず音を聞きながらひたすら感で、
調整するだけのものであった。

ところで現在の車はいかがであろう。
実は現在の車はセンサーのかたまりと言っても過言ではないのです。
エンジン回りの主要なセンサーを拾い出しても、下のようなリスになります。

水温センサー(ウォーターテンパラチャセンサ)
吸気温度センサー(エアテンパラチャセンサ)
吸入空気量センサー(エアフローメータ)
バキュームセンサー
クランクポジションセンサー
カムポジションセンサー
O2(オーツー)センサー
AF(エアーフューエル)センサー
ノックセンサー

これらのセンサーは一体何の為に付いているのでしょうか。
たとえば水温センサーですが、これは冷却水の温度を常に監視して、
冷却水が有る一定の温度以上になると水量を増やし、逆に水温が
下がると、水量を減らします。

つまりたくさんのセンサーを付けて状態を監視しその結果をもとに
エンジンを制御することにより、驚異的な低燃費でエンストの無い
理想的なエンジンが作られているのです。

水温センサのように、ある制御の結果をその原因に加える方法は、
フィード・バック制御と呼ばれて、車だけでは無く、色々な種類の機械制御
電気制御に使われており、現代では制御と言えばフィード・バック制御と
言って良い程なのです。


さて前回の続きですが、セレーラ・ジェノミックス社は人間の生命構造を
解明するためにコンピューターの速度を上げて、殆どの遺伝子情報を解析したのです。
ゲノムがわかれば人間の生命の秘密がわかると言われていました。

しかしその結果は彼らが求めていたものとは違っていたのです。
はたして人間の生命の秘密はすべて明らかになったのでしょうか?
 ....つづく

  

2011年07月22日 Posted by igoten at 07:56Comments(0)その他