青きトマト



雨の嫌いなトマトが雨に濡れている。
トマトにとっては試練の雨だ。

トマトは最初は観賞用だったそうだが、こうしてみると
「むべなるかな」と思う。
今年は「フルーティ・トマト」と言うのを作って食べてみたが、
普通のトマトだった。

色々なトマトを食べ比べてみたが、甘いトマトより少し酸味が強いトマトの
方がどちらかと言えば好きである。
私の母はトマトに砂糖をかけて食べる。
こんなのは邪道なんだけど食べてみると結構おいしい。

千利休がスイカに砂糖をかけて出されたのを見て失笑したという話は
有名であるが、あれとはちょっと違う気がする。

  

2015年08月31日 Posted by igoten at 17:17Comments(4)その他

ケイトウの花



雨に濡れながらケイトウの花が咲いている。
この花の深みのある独特の赤は、印象的である。

ケイトウというと赤い花が頭に浮かぶのだが、もしかしたら
黄色い花のケイトウの花もあるのらと思い、ネットを
検索したら、やっぱり黄色の花のケイトウがあった。

しかし調べてみて驚いたことは、ケイトウは「鶏頭」と書き、
鶏のトサカを連想させる名前だということ。
驚いたのは私がそれを知らなかったということで、名前から
「鶏頭」が全く連想できなかった。
こんなに長く生きているのに。

今はインターネットがあるのですぐに調べられるが、ちょっと昔なら
そんなことには気が付かず、一生を終えたのだろう。
それがどうしたと言われればそれまでのことなのだが。

小さな、雑多な知識でも積み重なると『真理』に少しでも
近づくのだろうか、それとも雑多な知識はかえって『真理』を覆い
隠すのだろうか。

そんなことは私はぞんぜぬとばかりに、ケイトウの花は風に吹かれている。


  

2015年08月30日 Posted by igoten at 16:43Comments(5)その他

周期ゼミ


(写真はwikiより拝借)

秋蝉が鳴いている。
その騒々しさとは裏腹に行ってしまう夏の寂しさを感ずる。

17年置きに大量発生するセミがいる。

なぜ17年も土の中に居なくてはいけないのか?
このセミを捕食して生き延びる捕食者がもし一年
毎に発生したとしたら、16回空振りしなければならない。
こんなに空振りしたのでは、捕食者は生き残れない。

そこで捕食者もある一定の周期で発生すること試みる。
当然、2年、3年....16年の周期で挑戦する。
そこで17と言うマジックナンバーが重要になる。
17は素数と呼ばれ1と自分以外の数字では割り切れない。
周期が16年だとすると、捕食者が2年毎に発生すると、
8回毎にセミの発生と同期する。
捕食者が8年毎だと2回に一回はセミの発生と出会うことになる。

ところが17年の周期だとすると、捕食者が2年毎だと34年
に一回、8年毎だとなんと136年に一回セミに出会うことになり、
もうこれは捕食者がセミに出会うまで種を保つことは不可能となる。

すなわち、もうとっくに天敵がいないのに、17年ゼミはまだ
17年に一回の発生周期を保っているのである。

  

2015年08月19日 Posted by igoten at 13:52Comments(2)その他

ホテイソウの花



あれだけの猛暑もお盆になるともはや秋風。

メダカを入れた水瓶に浮かんでいるホテイソウの
花が、涼しげに咲いた。

この水草はメダカとの相性がとても良い。
メダカは沢山の卵をこの草の根に産み付ける。
時々この草をメダカの水槽から水の入ったほか器に
移し替えるだけで、数えきれないほどの子メダカ生まれる。

信州ではあまり見ない水草なので、貴重な水草かと思いきや、
なんと、国際自然保護連合(IUCN)種の保全委員会が
作成した 『世界の侵略的外来種ワースト100』という不名誉な
植物に指定されているという。

世の常なのだが、見かけが美しいものは、時として用心が必要なのだ。
そんなことは私は知らないとうそぶくように、ホテイソウの
花は静かに咲くのである。


  

2015年08月15日 Posted by igoten at 12:22Comments(4)その他