危機7

そんな時女房が友達からデュッセルドルフに日本人の 医師がいるのとの情報を仕入れてくる。
私は殆どドイツ国内にはいなかったのでドイツに友人や知人は 殆ど居なかった。
ところが女房は一年足らずの間に娘の幼稚園の関係や友達の友達 という具合にたちまちの内に友達が増えたのだ。
見知らぬ外国にあって一番重要なものは情報である。
ドイツ語の壁と言う問題の中で、当時のデュッセルドルフの奥さん方の 情報網は凄かった、いわゆる企業とは全く別な裏の社会が有って、 そこで日本人同士が助け合った居たのである。
医師の名前は石田先生と言った。
この医師はデュッセルドルフ市内で開業していて、日本人は子供の 風邪から海外でかかる様々な感染症や骨折まで幅広く治療してくれると 言うのである。
しかし私はためらった、専門医でもない医師に診てもらっても役に立たないのでは 無いかと思ったのである。
「とにかく診てもらって紹介状を書いてもらったらいいじゃないの」と女房は言った。
確かにもう殆どほかに考えられる手段は無かったのである。
私はダメもとでこの医師の診療所を訊ねたのである。
これは余談であるがこの石田医師の日本人の評判は散々なものであった。
「ありゃーヤブだな」と殆どの日本人が言った。
有る時事務所来たドイツ人の保険屋のおばさんに彼のことを訊ねてみた。
「He is a surgeon.」(彼は外科医ですね)とおばさんは答えた。
「え!」と私は驚いた、私が診療を受けながら横の患者との会話を 聞くともなしに聞いていると、子供が風邪で熱を出したとか、じんましんが 出来たので何とかしてほしいとか、主人がB型肝炎になったので どうしようとか、そんな外科とは全く関係のない患者ばっかりなのである。
こりゃーヤブと言われてもしょうが無いなと私は思った。
患者の方が医者を間違えているのである。
とにかく私はこの医師に診てもらうことにしたのである。
苦難の道は果てしなく続くのである。
つづく。。。
2010年02月07日 Posted byigoten at 07:10 │Comments(2) │危機
この記事へのコメント
他人の不幸の話なのですが気になる。。。
日本じゃ考えたことがなかったです。医者がいないというか、いるのに通えない事に。。。
日本じゃ考えたことがなかったです。医者がいないというか、いるのに通えない事に。。。
Posted by ちゃる at 2010年02月07日 20:05
ちゃる さん
今は病院に行くと患者の顔を見る前に検査を
させられることがありますが、問診と言うのは
とても大切な診断方法なんですよね。
外国ではこれが難しい
今は病院に行くと患者の顔を見る前に検査を
させられることがありますが、問診と言うのは
とても大切な診断方法なんですよね。
外国ではこれが難しい
Posted by igoten at 2010年02月08日 08:39