美味放浪記

檀 一雄 (著)
「BOOK」データベースより
およそ咀嚼できるものならば何でも食ってしまうというのが人類の大きな特質であるが、 わけても著者はその最たるもの。先入観も偏見も持たず、国内国外を問わず、 著者は美味を求めて放浪し、その土地土地に根付く人々の知恵と努力を食べる。 現代に生きる私たちの食生活がいかにひ弱でマンネリ化しているかを痛感させずにはおかぬ、豪毅なエッセイ集。
およそ咀嚼できるものならば何でも食ってしまうというのが人類の大きな特質であるが、 わけても著者はその最たるもの。先入観も偏見も持たず、国内国外を問わず、 著者は美味を求めて放浪し、その土地土地に根付く人々の知恵と努力を食べる。 現代に生きる私たちの食生活がいかにひ弱でマンネリ化しているかを痛感させずにはおかぬ、豪毅なエッセイ集。
檀 一雄は私生活も豪快であったが、この本の内容も豪快である。
国内編の食べ歩きも面白いが、外国での食べ歩き記は特に面白い。
この本の外国編の最初にスペインの有名な豚肉のハム『ハモンセラーノ』の
事が出てくる。
私も以前先輩からスペインに行ったらこのハモンセラーノとうなぎのしらす
のオリーブオイル煮を食べておけと言われたことがある。
その後、スペインのバルセロナに行った時にそのことを思い出して、
レストランでうなぎのしらす煮を頼んだが季節料理なので今はないと断られた、
世界的なうなぎの幼魚不足の昨今では季節でも食べられなくなっているのだろ、
惜しいことをした。
ただしハモンセラーノは滞在中は毎日食べていたような思い出がある。
同じ生ハムにイタリアのパルマハムというのがある。
パルマというのはあのサッカーのチームで有名なパルマ地方のことである。
ここでパルマハム・ウィズ・メロンというのを食べたことがある、初めは
「え!メロンとハムですか」とその組み合わせの奇異さに思わず腰が引けたが、
食べて見るとその美味しさにまさに舌を巻いた。
切ったメロンに薄いパルマハムが網のようにかけてあり、
甘いメロンに少ししょっぱいハムの味がアクセントとなり、
えもいわれぬ食感をかもし出す。
日本でもスーパーなどに薄くきった生ハムが売っているのであれを
メロンにかければ良いのである。
今度家でやってみようと思うのだが、メロンがある時はハムがなく
ハムがある時はメロンが無い、一期一会、出会いは難しい。