代筆屋


代筆屋    辻仁成

私は毎年年賀状だけは自筆ですべて書くことにしている。
20年位会っていない旧友は、『おまえなーそろそろ年賀状
位PCで打ち出せるようになった方がいいんじゃないか。』
と書いてくる。
私が家に4台のPCを持つコンピューター・フリークなのを知らないのだ。

でも手書きの文字はいいなぁ、文字に表情があってどんな
気持ちでその人が文章を書いたかわかるような気がする。

さてこの本は面白い、『代筆屋』と言うものを題材にした小説である。
『代筆屋』とは他人に代わってラブレターや断わりの手紙、
はては亡くなった人からの手紙も書いてしまうのだ。
この本には実に美しいい手紙の文章が出てくる。
読み終わった後は何か自分でも誰かに手紙を書きたくなるような
そんな小説である。
著者はミュージシャン、映画監督、作家の顔を持ち中山美穂の夫でもある
辻仁成である。

[出版社からの内容紹介]
『どうしても伝えなきゃいけない想いがある。
自分では表現できないほど強い想いがー。
舞台は、吉祥寺の井の頭公園のそばにあるカフェ「レオナルド」。
小説家のはしくれの「私」は、口コミで広がった「代筆屋」として
、恋に悩む青年から、88歳の老女まで、
老若男女のさまざまな想いの代筆を依頼されます。
恋あり、別れあり、喜びあり、悲しみあり、
依頼人らの人生模様と切実な想いは、
手紙を通してあなたの胸を優しく包みこみます。
思わず大切な人に手紙を書きたくなる一冊です。』

心温まるような手紙を読みたい人はぜひ読んで欲しい。


私の愛用の万年筆である、ペン先は羽のように柔らかいのに
しっかりと紙の上を擦る感覚が指に伝わってくる。
残念なことに最近では殆どこの万年筆の出番はない。
たまにはこの万年筆で何か書いてみたいな。

  

2009年07月30日 Posted by igoten at 07:18Comments(6)読書