惜夏

私はフレックス勤務なので、夏の間は朝早く出勤して4時には家に
帰ってくる。
まあこれは一時日本でも導入を検討していたサマータイムですね。
ドイツなんかではサマータイムで早く家に帰って来て、近所の人が
木陰に集まってビールなんかを飲んだりするのだが、私はそんな
不健康なことはしない。
帰るとすぐに半ズボンに着替え、犬の散歩に行く。
もちろん行く場所は梓川の川辺だ。
そこで犬のコタに水浴びをさせる。
基本的にコタは水が好きなので自分でジャバジャバ入っていくのだが、
お腹位の水位の所からはそれ以上深い所には自分からは行きたがらない。
それでは面白くないので私が深い所に入って綱を引っ張ると、最初は
少し抵抗しているが、やがてすいすい泳ぎ始める。
でもこれは私にも少しリスクがあって、川の中はとても滑りやすく、
時々川の中ですってんころりんしてずぶ濡れになったりする。
まあ夏なのでどうと言うことは無いのだが濡れた服と言うものは体に
まとわりついて物凄く歩きにくいのだ。
そこで最近は木の棒を川の中に投げてそれをコタに拾ってこさせる。
初めはなかなか尻込みをして拾ってこなかったが、何かのきっかけで
拾って来始めたら、今度は確実に拾って来るようになった。
どうも犬と言うものは人間が何か投げたらそれを拾って来るように、
遠い昔遺伝子に組み込まれたに違いない。
4時といえども日は高く、かんかん照り川原の真ん中で、犬が拾ってきた
棒を再び川面に投げる。
何回も、何回も。
棒を咥えて泳ぐ犬の顔がまるで笑っているかのように見える。
何の生産性もないスローライフだ。
暑くても秋なんか来るな。