思い出せない



この本のアマゾンの評価は五つ星で、かなり高いですね。
なぜ、「あれ」が思い出せなくなるのか
脳科学は今ブームなんでしょうか。

さて、たぶん30歳くらいまでは、前の日に何を食べたか、
誰に会ったかなんてことは覚えようとしなくても自然と
思い出すことが出来た。
しかし50歳を過ぎるころから、何か頭の中に靄(もや)が満ちて、
思い出そうとする意志を、あざ笑うかのように、大切なことまで
靄の中に隠してしまうようになってしまった。

今では退屈を紛らわせるために、列車の中で考えた
ブログのネタなど、次の日に書こうとすると、きれいさっぱり
忘れてしまい、かろうじて考えたという痕跡を思い出すだけで、
細部の内容は全く忘れ果ててしまう。

ところで面白いのは夢である、夢を見て目を覚ますと、その瞬間は
まだ夢のかなりに部分を覚えていることがある。
しかしその夢の細部を思い出そうとすればするほど、夢の記憶は
潮が満ちて来て洗われる砂のお城のように、ずるずると崩れ落ち、
30十分もしないうちに記憶の底に埋もれてしまう。

この本は、記憶の消失や記憶ミスなど様々な脳の誤動作を
臨床を交えて解説してある。
なぜ「あれ」が思い出せないのか。
その原因は著者によると、7種類に分類される。
(アメリカ人は7が好きですね、スティーブン・R・コヴィーの
『7つの習慣』なんて本もありましたね。^^
コンピューターのOSもWindoes 7だし。)

その7つは「物忘れ、不注意、妨害、混乱、暗示、書き換え、つきまとい」
だという。
これらの「記憶の7つのエラー」が、正確に覚えることや、
思い出すことを阻害しているのだとのこと。

ネタバレではあるが、結論を言ってしまうと、このようなエラーが起きるのは、
それが『必要だから』と言うことだという。

つまり人間が膨大な記憶の海の中から、本当に必要とする記憶情報を
短時間で取り出すためには、不必要な情報を忘れる必要があるのだ。
しかも必要なことを強く覚えているために働く脳の回路が時々誤動作する
というのである。

なるほどそう考えると夢の記憶がなぜあんなにもろいのか
ということが理解できる。
夢という現実では役に立たない記憶は早く忘れる必要があるのだろう。

  


2011年09月20日 Posted by igoten at 07:50Comments(2)読書