習性

SFのショート・ショートには
1、未来物
2、批判物
3、ブラック物
4、ナンセンス物
などがありますが、ナンセンス物を一発。
選手:「博士、もっと早く走れる方法はありませんか?」
博士:「うむ、可能な限りの改造は全てやり尽くしたしな」
選手:「このままでは今度のオリンピックの金メダル
獲得は無理な気がします。
お願いですから、何かいい方法を考えて下さい」
博士:「そうだな、そうなればあの手しかあるまい」
選手:「あの手とは?」
博士:「君に犬の遺伝子を注射するのじゃよ」
選手:「私に犬の遺伝子を! そんなことをして
大丈夫なんですか、博士」
博士:「その辺は研究済みだから、安心しても良いのだ。
ただしくれぐれも水分の摂りすぎには注意が必要じゃ」
選手:「わかりました、博士」
ロンドンオリンピックの100メートル競走は予想どうり
ボルトが圧倒的な強さを見せて、決勝に進出していた。
やがて決勝のスタートが切られようとしている。
そして各選手が一斉にスタートラインに並んだ。
ボルトは落ち着いて、ペットボトルを取り上げると、
水を一口飲んでからスタートラインについた。
ピストルが鳴ると、ボルトは素晴らしいスタート
を切った。
そしてどんどん他の選手を引き離して走ったが、
ゴール手前にあるポールを見ると、
フト立ち止まって、
片足を上げてマーキングをした。