清秋清水
一週間前は蝉がうるさいほど鳴いていた梓川の川辺も
今日は静寂に包まれていた。

梓水(しすい)はあくまでも清く透明。
この時期、川の中をよく観ると、1cm程の
小さな魚が群をなして泳いでいる。
めだかの様に見えるのだが、ウグイの稚魚である。
この稚魚は春先になると5cm位になり川を下る。

水辺の石に腰を掛けて目をつぶっていると、
水の流れる音が心地よく頭の中に満ちてくる。
ゆっくり息をしながらこの音に集中する。
石の間から落ちた水が下の水の中で
小さな気泡を作り、それがはじける、
そんな淡く繊細な音のイメージが湧いてくる。
風が優しく肌を撫ぜて行く、究極の癒しである。
この音を思いっきりマイクを近づけて録音して
夜枕元で流すと、よく眠れるなと不眠症の私は
思うのである。

しばらく目を閉じて気持ちをリラックスさせていたが、
散歩に連れてきた迷犬コタがあくびをし始めたので
立ち上げって歩き出した。