危機12



「ウーン、少し出ていると書いてあるな」 ラテン語でヘルニアとは飛び出すと言う意味である。
私が持って行った診断書とCTの画像を交互に見ながら石田先生は言った。
CTの画像と共にCTを撮影した病院のCT専門の医師の所見が付いていたのだ。

「これは手術をする必要があるな、私の知っている 病院で手術をしたらどうかね」
私の最も恐れていることを先生はいとも簡単に言った。

もちろん私の方もヘルニアに関しては例の「赤本」で調べてある。
それによるとヘルニアの治療方法は日本では保存療法が主役である。
1~2か月位寝ていても激しい痛みが取れない場合や足などの麻痺が酷くて 歩行が困難な場合は手術する事もあると書いてある。
更に尿などが出ないような麻痺の場合は直ちに手術をする必要が 有るなどと怖いことも書いた有った。
そしてなりより恐ろしいことはこの手術の成功率がは3人に1人つまり 33%であると書いて有ったのだ。

ヘルニアの手術の成功とは痛みが消えること、麻痺が残らないこと と言う2つの条件をクリアする必要がある。

藪から棒にしかも外国で手術をしろなどと言われてもすぐに決心などつくはずもない。
当然のことであるが私は考え込んだ。
「直ぐには決心はつかないだろうからしばらく考えてみたまえ、 またあとで来るから」そう言って先生は診察室から出て行ったのである。

つづく。。。
  

2010年02月13日 Posted by igoten at 07:10Comments(0)危機