悪妻

ソクラテスの妻は、『クサンティッペ』と言った。
もうこの名前を聞いただけでも何となく悪妻のイメージが湧き上がる。
ソクラテスは全く怒るということをしなかったと 言われている。
彼の妻が毎日彼にガミガミ言うので、周りに人が 見かねて、なぜ怒らないかと彼に尋ねると、 「ガチョウがガアガア鳴いたら君は怒るかね」 と答えたという。
ガチョウと一緒にされたんじゃ彼の妻だって 怒りますよね。
ソクラテスは並はずれた倫理観と正義観をもった人間で 最後に市民により公開裁判で死刑を言い渡される。
ソクラテスに同情する者が彼を牢獄から逃がして、 亡命させようとしたが、彼は不正を嫌い自ら毒杯を あおって死ぬのである。
ソクラテスを殺してしまったギリシャの人たちは 彼の死後たいへん後悔したという。
しかし「悪妻」という言葉はあるが「悪夫」という 言葉はない。
「悪夫」なんて当たり前過ぎて言葉にもならないのか。
私の場合「そうういえば誕生日先週だったね」などと言われても 怒らないのはは、忍耐力が有るわけではなく、 単に怒ることが面倒だからである。