鳩戦争 第5戦 鳶(とび)
ホームセンターに行くと鳥よけのスピーカーなるものが売っていた。
電源に接続すると「ウウー」とか「ピー」と言った音がスピーカーから
流れて鳥を追い払う仕掛けである。
もちろん我々はこれに飛びついた。
スピーカーをハトが沢山止まっている屋根の真ん中に置いたのである。
その結果さすがにスピーカーの周りにはハトは寄り付かなかったし、
その他の場所のハトの数も確実に減っているように見えたのだ。
「これは良いかも知れない」

こんな期待が我々の中に広がった。
そして昼夜を分かたずに「ウウー、ピーピー」と鳴らし続けた。
その結果、来た!
「 うるさい!

とのお叱りが、近所の家から。
その途端この方法はポシャった

ある時空を見ていた社員が突然「あれを見て下さい」と言った。
その社員の指差す方向を見ると、大空に鳶が一羽悠々と飛んでいた。
そこにハトが近づく、と、突然鳶が空中でハトにアタックしたのである。
そしてハトを足で捕まえるとどこかに飛び去った。
鳶は我が社の近くの電柱に3羽殆どの日は止まっていて、その
鳶たちが上空を舞いだすと、ハト達は一斉に浮き足立ちどこかに飛んで行ってしまう。
「あれだ、鳶を我が社の屋根に常駐させれば良いのでは」と我々は思った。
そして鳶の好きそうなメザシが屋根の上に置かれた。
しかし鳶はやがて居なくなった、メザシを食べたかどうかは知らない、
メザシだけで鳶を屋根に常駐させるなんて、はなから無理なのだ。
鳶が居なくなった空をハト達は悠々と飛んで、我が社の屋根に下り羽を
休めて、フンをした。
この頃になると我々は相当疲れていた、神経的にも...
さて、ここで何故大量のハトが我が社の屋根に住み着いたのかと言う疑問が
湧くだろう。
実は我が社の近くに有る会社の大きな看板が有った。
その看板は建物の屋上に有ったのだが、この看板の裏に大量の
ハトが住み着いて子育てをしたのだ。
やがてそのことに気付いたその会社は看板の周りにハトの嫌いな
塗料を塗りつけたのだ。
そして行き場を失ったハト達は、近くてお気軽な我が社の屋根に
集団就職をしたのである。
全く迷惑な話であるが。

誰かが「チーヤン」と呼ぶと首をぶるぶるっと振って 返事をするチーヤンである。