私はとける

連休の初仕事がこれだ。
タンポポである。
我が家の隣の畑は何やら実験農園と言う事で、普通の 畑では無いのだ。
何を作っているのかは全くわからない、草の中に野菜が出来たり 出来た野菜は収穫しなかったりと何しろ変わっている。
まあ人の畑のことだし、時々きれいな花なんかも咲くので私としては 何を作ろうが全く構わないのだが、タンポポの栽培だけは 止めてほしいのだ。
なんせ風が吹くとわが家の庭にタンポポんの種子がまるで綿虫のように 群がって飛んで来て次の年は我が家の庭も一面真っ黄色な タンポポ畑と変身してしまう。
仕方なく私はことわりもせずに、人の畑の土手のタンポポを採ることになる。
これが結構大変で、タンポポの土とのすれすれの所を草かきでエイと 切り取りのであるが数が数だけに中腰でなんかやっていられない。
土手の真ん中まるで安寿と厨子王の中に出てくる雀を追う 年老いた老婆のように「よいしょ」と腰をおろして周りのタンポポをひたすら刈る。
しばらくすると春の日で暖まった草の温もりがお尻の下から徐々に上に 上がってきてポカポカと夢心地となる。
時々ミツバチやテントウ虫が挨拶にきたりもする。


手からこぼれおちたタンポポが川の中に落ちて、しばらく流れ くるりと向きを変えて流れていく。
小川の音をバックに鳥たちがさえずっている。
一面のタンポポと温かい陽だまりの中で私もいつしか黄色く溶けだしていくのだ。
連休で人もの中にもまれに行くのも良いが、我が家に来てタンポポでも 刈りませんか?
楽しいよ。
と言っても我が家も連休中は1日位はどこかに出かけるのだが。